FOOTBALL JAM 2021開催直前！ テックボール×ストリートサッカー クロストーク

サッカーの魅力が詰まった1日限りのフェスティバル「FOOTBALL JAM 2021」が3月12日（土）に渋谷の街中をジャックする。
そこに出展する日本テックボール協会の早稲昭範会長と日本ストリートサッカー協会の畑中崇代表理事に、当日に向けた意気込みとそれぞれの「サッカー」の魅力について聞いた。

――まずはテックボールとストリートサッカー、それぞれどんな競技かご紹介いただけますか？ 

早稲昭範（以降、早稲）「テックボールは、サッカーと卓球を組み合わせたハンガリー発祥のスポーツです。湾曲した卓球台のようなテーブルを使い、3タッチ以内で相手に返球して得点を競い合います。パリ・サンジェルマンでリオネル・メッシ選手やネイマール選手などが練習に取り入れるなど、ヨーロッパではかなり流行ってきていて、2028年のオリンピックで新種目採用を目指す動きもあります。

また、テックボールは『ソーシャルディスタンススポーツ』としても推進しています。競技用のテーブルの長さが約3メートルあるので、シングルスであれば対戦相手との接触は全くありません。ダブルスにおいても選手間の距離が常に1.5メートル以上離れている状況が作れるので、『withコロナ時代』を生きるにあたって、身体接触がなく老若男女平等に戦えるスポーツとしても知られるようになってきています」

畑中崇（以降、畑中）「私たちが普及に取り組んでいるのは、1対1と3対3に特化したオランダ発祥のストリートサッカーです。1対1の競技名は『股抜き』を意味する『PANNA（パナ）』と言います。股を抜かれたら負けになってしまうルールが大きな特徴です。

オランダには昔から11対11にこだわらず、1対1や3対3など、スペースに合わせてサッカーを楽しめる環境や文化がありました。それを日本にも作るべく、日本ストリートサッカー協会を立ち上げました」

――今回、日本テックボール協会と日本ストリートサッカー協会はどのような思いを持ってFOOTBALL JAMに参加されるのでしょうか。

早稲「渋谷のど真ん中で、テックボールを知っていただく絶好の機会です。日本テックボール協会としては、かっこいいプレーだけでなく、脱三密に特化したソーシャルディスタンススポーツとしての認知を広げていきたいという思いを持って参加させていただきました」

畑中「FOOTBALL JAMを主催する株式会社PLAYNEWさんとは、以前からストリートサッカーの体験会などを一緒に開催してきました。今回のように渋谷の街中でイベントを開催するのは、2年越しの悲願だったんです。

やっと渋谷センター街の『クランクストリート』でストリートサッカーを知ってもらう機会を設けられて、非常に嬉しく思っています。少しダークなイメージのある場所かもしれませんが、私たちがストリートサッカーを通じて街の浄化にも貢献できるというのは、FOOTBALL JAMならではだと思いますし、大きな意義を感じています。

ストリートサッカーは屋内外問わず、狭いスペースでもやれるのが魅力の1つです。狭かろうが、与えられた条件は同じで、その中で勝った者が強い。PANNAという1対1に特化した競技の熱気や迫力を、間近で感じていただけるのではないかと思います」

早稲「サッカーはきっちりとコートを作って、大きなスペースが必要であるという固定観念を壊していきたいですね。11人制のサッカーから発展したスポーツがたくさんあって、実際に体験してみたら11人制と同じようにめちゃくちゃ面白いというのを、実際に見て、体験して発見していただけたらと思っています」

――やはり日本だと「サッカー＝11人制」というイメージは強く、同時に大きなスペースを必要とする競技という認識も根強いですよね。最近は公園で子どもたちがボールを蹴ることすら煙たがられるという話もよく聞きます。ただ、テックボールやストリートサッカーに限らず、サッカーから発展した新しい楽しみ方がたくさん出てきているのも事実です。

畑中「言い方は悪いですが、私たちが活動すればするほど、日本はサッカー後進国なんだなと強く感じます。ストリートサッカーは身体の強さを使わず、スキルで勝負する競技です。一方で、『身体接触のないサッカーなんてサッカーじゃないよ』という決めつけみたいなものも存在しています。

でも世界を見渡すと、テックボールやPANNAに限らず、サッカーの楽しみ方は無限にある。多様な魅力が日本ではまだまだ知られていないと感じています。サッカーはあくまで競技スポーツであり、習い事や競争といった概念がすごく強い。そんな現状に風穴を空けるには、FOOTBALL JAMが非常にいい機会になるのではないかと思っています」

――多様なサッカー文化を渋谷の真ん中から発信していくことの意義については、どのようにお考えですか？

早稲「そもそも東京という土地に発信力があります。中でも特に強い発信力を持つのが渋谷で、そのど真ん中でサッカーができるなんて、普通は想像ができないというか、ほとんどの人は不可能だと思っているのではないでしょうか」

畑中「早稲さんもおっしゃった通り、渋谷の発信力は世界中の人に響くんですよね。今回、ストリートサッカーの大会に参加してくれる招待選手は全て日本国内からやってきますが、もしヨーロッパの選手を渋谷に招待したら、絶対に『参加したい！』と言ってくれますよ。FOOTBALL JAMはまだ始まったばかりのイベントなので、将来的にはグローバルに視野を広げていっても面白いと思います」

早稲「今回出展するスペースもすごいですよね。普通なら絶対に許可が下りないような場所に出展させていただける。公園でボールを蹴ることも許されない今の日本において、渋谷のど真ん中、いろいろなものが入り乱れている日本で一番賑やかな土地にボールを蹴る環境が作れるんです。

『テックボールやストリートサッカーは、都会のど真ん中でもできるサッカーなんですよ』というブランディングができる場所は、日本中を探し回ってもおそらく渋谷以外に見つからないと思います」

畑中「サッカーにはいろいろな楽しみ方があるというのを伝える最高の場所になるでしょうね。街を歩く人々の中にはサッカー好きではない人もたくさんいるわけで、そういう人から見たら、サッカーはどこかのコートでやるものであって、道端でやるものではないというイメージだと思います。もしかしたらサッカーに悪い印象を抱いているかもしれません。

だからこそ今回のFOOTBALL JAMは、場所やルール、やり方を変えればどこでもできて、どんな人でも楽しめるのがサッカーだとお伝えできる機会にもなります。今回、渋谷駅前で大きなイベントを開催できるのは、非常にユニークで、スペクタクルで、挑戦的なことだと感じています」

――最後にFOOTBALL JAM当日に向けた意気込みと、それぞれの競技のおすすめポイントを教えてください。

早稲「テックボールには、すごくダイナミックな技がたくさんあります。ボールが常に空中に浮いているので見た目にも派手ですし、遠くから見てもかなり迫力のあるプレーが見られると思います。すごいスマッシュをきれいににコントロールする、誰が見てもすごいと感じるような超絶技術を目の前で見るだけでなく、実際に体験もできます。FOOTBALL JAMで初めてテックボールを見る方々、サッカー経験者の方々にも、ぜひチャレンジしてほしいですね」

畑中「ストリートサッカー、特に『PANNA』では、普通のサッカーとは違う『そんな身体の使い方ある!?』『そんなボールタッチあり!?』と驚くようなプレーがたくさん見られると思います。

見にきていただくだけでも楽しめて、なおかつ子どもたちや通行人の方々にも『サッカーって面白そう！』『こんなことができたらカッコいい！』と思っていただけるようなものを用意しています。魅せるプレーがストリートの真骨頂ですからね。小学生が参加する大会も開催しますが、みんなで楽しみながら、ストリートサッカーにも興味を持ってくれる人が増えてくれれば嬉しいです」

早稲「テックボールもストリートサッカーも、専門でやっている選手は、めちゃくちゃサッカーが上手くて、リフティングや1対1が得意な人でもぶっちぎりで圧倒してしまうと思います。通りがかった『俺、たぶん勝てるよ。リフティング超得意だから』みたいな人たちにも、テックボールなら僕は誰とやっても負けないので。ぜひ挑戦しにきてください！」

■FOOTBALL JAM 2021 開催概要
名称：FOOTBALL JAM 2021
日時：2022年3月12日（土）12:00~18:00
参加費：入場無料（大会形式のコンテンツは一部エントリー費あり）
会場：渋谷ストリーム 稲荷橋広場 / 渋谷キャスト ガーデン / 渋谷ストリーム4F TORQUE COURT / 宮下公園 サンドコート / 渋谷センター街 宇田川クランクストリート / 渋谷センター街 シブテナ
主催：FOOTBALL JAM 2021 実行委員会（株式会社 PLAYNEW 他）
特別協力：東急株式会社、公益財団法人日本財団
協力：一般社団法人日本ストリートサッカー協会、一般社団法人日本ケージボール協会、一般社団法人日本テックボール協会、渋谷新聞、太平洋商事株式会社、株式会社シブテナ
サステナビリティパートナー：株式会社TBM
後援：渋谷区、一般財団法人渋谷区観光協会、一般社団法人渋谷SDGs協会

■お問い合わせ

担当：畑間（株式会社PLAYNEW）
Mail：info@scfc.jp